まだ働いていた頃の話。
駅で向かいのホームにすごい男前が立っていた。
なんていうの?後光が差してるように見えた。

歳の頃は30代前半。スーツ姿がパリッと素敵なのは、彼がとても姿勢のいい人だからだろう。
髪は短髪で、肌はすこし黒くて、すごいセクシー。
それでいて、知的な顔。

毎日通勤が楽しくなった。
でも方向が逆なので、彼と一緒の電車には乗れない。
彼がホームに下りてくる階段を見ながら電車を待つ日々・・
とにかく左手が見たかった。
もちろん指輪をしているか確かめるため。
でも左手で鞄を持つ彼、薬指がなかなか見えない。
私は彼にもらった指輪をつけた左手を右手で隠すようになった。

彼の声を聞いてみたいだとか、どんな仕事をしてるのか知りたいだとか、だんだん欲求がエスカレートする。
でも接点がない。
いきなり手紙を渡すなんて高校生じゃあるまいし。
声を掛けるにしても、彼は電車の来る2分くらい前にホームに下りてくるので、時間もない。
それに周りの視線も気になる。
第一、駅でいきなり見知らぬ人に声を掛けられたら、彼も驚くだろうし。
もし気持ち悪がられて、次の日から電車を替えられたら、ショックだし。

そんなある日、友人とご飯を食べに出かけた。
話し込みすぎて、終電になってしまった。
お酒も飲んでフワーとなりながら座っていると・・
彼が次の駅から乗り込んできた!!

「いやーん。すごい偶然!もしかして運命の人?」
なんて思いながら、向こうを向いて立つ彼の後ろ姿を見つめた。
どうやら彼は仕事でこの時間になったよう。鞄から小説を取り出し、読んでいた。
「よーし。駅に着いたら彼の後ろにくっついて降りちゃうぞ!」
そう心に決め、駅に到着するのを待つ。

ホームに滑り込む電車。
彼の後ろにポジションを取れるようがんばってみた。
が、ひっつくことはできなかった。残念。

駅には車で迎えに来てもらってるのか?それともバス?徒歩?
追いかけてみたかったが、私は車で迎えに来てもらっていたので、追跡不可能。
とりあえず徒歩であることがわかった。
駅近くのマンションなのかな?だったら妻帯者かも。

でも同じ電車に乗れた奇跡に感謝!

その後も彼を目で追う毎日。
半年くらい経ったある日、ちょっと大胆な行動に出てみた。

続きは秘密にて。。

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